Pythonで始めるpywinauto!Windowsアプリ操作&UI要素取得ガイド

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この記事では、Pythonライブラリ「pywinauto」を使って、WindowsアプリケーションからUI要素を取得し、操作する方法をステップバイステップで解説します。初心者でもわかりやすいように、コード例や詳細な説明を含めています。

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pywinautoのインストール

まずは、pywinautoライブラリをインストールしましょう。Pythonのパッケージ管理システムpipを使用します。

pip install pywinauto

上記コマンドをターミナルやコマンドプロンプトで実行してください。インストールが完了すると、pywinautoライブラリが使用可能になります。

pywinautoのインポート

Pythonスクリプトでpywinautoを使用するために、ライブラリをインポートします。

import pywinauto.application
from pywinauto import Desktop

これにより、アプリケーション操作用の機能やデスクトップ操作機能が使用できるようになります。

アプリケーションの起動

アプリケーションパスの指定

操作対象となるアプリケーションのパスを指定します。今回は、Windowsの「メモ帳」を例にします。

app = pywinauto.application.Application().start("notepad.exe")

このコードを実行すると、メモ帳が起動します。他のアプリケーションを操作する場合は、その実行可能ファイルのパスを指定してください。

ウィンドウオブジェクトの取得

 ウィンドウ名の指定

操作対象のウィンドウを特定するために、ウィンドウ名を指定します。

window = app.window(title="無題 - メモ帳")

ウィンドウ名は、操作対象アプリケーションのタイトルバーに表示されるテキストを指定します。

コントロールオブジェクトの取得

コントロールタイプの指定

対象となるコントロール(例: ボタン、テキストボックス)を指定します。

textbox = window.child_window(control_type="Edit")

window.child_windowで指定できるパラメータ

window.child_window()メソッドでは、特定のウィンドウ内のコントロールを指定するために、以下のパラメータを使用できます。

    • titlestr, オプション)
      • コントロールのタイトル(ラベルやテキスト)を指定します。
      • 例: title="OK"
    • control_typestr, オプション)
      • コントロールの種類を指定します。

window.child_windowのcontrol_typeで指定できる項目

control_typeは、UIコントロールの種類を指定するためのパラメータです。以下は主な指定可能な値のリストです。

      • Button
        • ボタンコントロール。
        • 例: OKボタン、キャンセルボタンなど。
      • Edit
        • テキストボックスや入力フィールド。
        • 例: ユーザー名入力欄、パスワード入力欄など。
      • CheckBox
        • チェックボックスコントロール。
        • 例: 同意チェックボックスなど。
      • RadioButton
        • ラジオボタンコントロール。
        • 例: 選択肢の中から1つを選ぶ場合に使用。
      • ComboBox
        • ドロップダウンリストボックス。
        • 例: プルダウンメニュー。
      • List
        • リストボックスコントロール。
        • 例: 項目が縦に並んでいる選択可能なリスト。
      • Menu
        • メニューコントロール。
        • 例: ファイル、編集などのメニューバー。
      • Tab
        • タブコントロール。
        • 例: タブ切り替えが可能なインターフェース。
      • Tree
        • ツリー表示コントロール。
        • 例: フォルダー構造の表示。
      • Text
        • 静的テキスト(ラベル)コントロール。
        • 例: ヘルプメッセージや説明文。
      • Pane
        • 汎用のペイン(コンテナ)コントロール。
        • 例: パネルや分割ビュー。
      • Hyperlink
        • ハイパーリンクコントロール。
        • 例: クリック可能なリンク。
      • DataGrid
        • データグリッドコントロール。
        • 例: 表形式でデータを表示する場合。
  • auto_idstr, オプション)
    • コントロールの一意な自動生成IDを指定します。
    • 例: auto_id="12345"
  • class_namestr, オプション)
    • コントロールのクラス名を指定します。
    • 例: class_name="Button"
  • found_indexint, オプション)
    • 同じ条件に一致する複数のコントロールが存在する場合、その中のインデックスを指定します。
    • 0から始まるインデックスです。
    • 例: found_index=1(2番目の一致するコントロールを取得)。
  • parentobject, オプション)
    • 親コントロールを指定します。
    • 指定しない場合は現在のウィンドウが親として扱われます。

これらのパラメータを組み合わせて、正確にコントロールを特定することが可能です。

コントロール名の指定

コントロール名を指定して、より正確に特定します。

button = window.child_window(title="OK", control_type="Button")

これにより、特定のボタンやテキストボックスなどのコントロールが取得できます。

UI要素の取得

要素タイプの指定

取得する要素のタイプを指定します。たとえば、チェックボックスやテキストなどです。

checkbox = window.child_window(control_type="CheckBox")

要素名の指定

さらに正確に要素を取得するために、名前を指定します。

checkbox = window.child_window(title="Remember me", control_type="CheckBox")

これにより、目的のUI要素を取得できます。

 要素の状態確認

取得した要素の現在の状態を確認します。以下はテキストボックスの例です。

current_text = textbox.texts()
print(f"現在のテキスト: {current_text}")

チェックボックスの状態を確認する場合は、.is_checked()を使用します。

要素の操作

操作タイプの指定

取得した要素に対して操作を行います。以下はボタンのクリック例です。button.click()
テキストボックスに文字を入力する場合は、以下のように記述します。

textbox.type_keys("Hello, World!")

終了処理

最後に、アプリケーションを終了します。app.kill()
これにより、起動したアプリケーションを安全に閉じることができます。

まとめ

この記事では、Pythonライブラリ「pywinauto」を使用して、WindowsアプリケーションからUI要素を取得し操作する方法を学びました。基本的な使い方を理解したら、実際のプロジェクトで応用してみてください。


pywinauto公式ドキュメント

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